2008年12月27日

炭酸少女

 目が覚めたとき、わたしはワイングラスの中にいた。七分まで注がれた炭酸水の中に沈んでいて、わたしぱっくぱっくしてた。
 不思議と苦しくはなかった。肌呼吸をきちんとマスタしていたのかもしれない。自動的に空気を肌から吸っては口から吐いた。周りを見渡すと、わたしと同じような仔がいっぱいいる。みんな泡を吐いて、これが炭酸水の正体。いつかあなたの中で溶けていく、甘い甘い水の日常。


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2009年04月01日

超短編本格ホラー『死文字』









END?









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2009年04月02日

超短編本格ファンタジィ『緋文字』







「ファイア・ボール!」






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2009年04月07日

冬の女王

 白い紗の衣を纏う女性が独り椅子に座る。暖かかった椅子はゆっくりと彼女に体温を奪われていく。
 椅子には椅子の住人がいる。彼らは最初は肌寒く感じて厚着をし、お洒落に目覚める。時に抱き合い、お互いの熱を確かめ合う。
 やがて椅子の心地良さに彼女は眠る。暖かな椅子の温度は彼女にとって子守り歌の魅力。うたた寝は続く。
 椅子の温度はどんどん下がっていく。住人はお洒落よりも暖かさを求め叫び、倒れる。木々は枯れ、山は白くなり、海は凍る。
 その椅子の上で彼女が目覚める。冷えきってしまった椅子に興味は失せ、次の椅子へと進む。

 この椅子にもようやく春が訪れる。
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2009年11月09日

フレアスカート・トラップ

 踝まで隠れてしまう長いフレアスカートの少女が隙を見せたから、少年は思いっきりスカートをめくってやった。
 「きゃあ」なんて可愛い声が少年の耳に届いたけれど、それより気になったのはフレアスカートの中にいた小さな少女の方だった。
 フレアスカートの中の少女は少年を誘うように、また隙を見せている。少年はスカートをめくる。そこにまた少女がいる。

 ふわり、ふわり、ふわりの連鎖。

 ぞくりとする悪寒に振り返れば、暗黒色したカーテンが波打つだけ。視線を戻しても、そこに少女はもういない。
posted by sakana at 15:17| Comment(0) | その他500文字 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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